日本アルプス登山規制について
中学生の時にワンゲル部に先生から強制的に入部させられ、何故か大学でもワンゲル部で過ごした経歴があります。その頃は日本アルプスに登る人は限られた人達でした。社会人の山岳部や信仰の人々、未だ、『山ガール』が存在しなかった。(大学のワンゲル部にはメッチェンと呼ばれる人もいたが、限られた人々でした。)
登山をするには、ラジオから聴こえる気象情報を地図にリアルタイムで書きこみ、天気図を作成出来る能力を必要とされた。例えば、南鳥島、南南西の風、雨、風力3、千ミリバール、此れをオタマジャクシのような記号に風向きを示す矢と風力を示す髭、そして天気を○の中に記入する。今でも新聞にはこのような天気図が掲載されていますね。
難しいのは低気圧や高気圧の中心と気圧の等高線を描く事でした。此れが出来ると、新人は山に登らせて貰えました。最近では衛星写真があるので、雲の動きや低気圧、高気圧の中心が判り易く、簡単に気象図がかけるようになりました。1年生の夏合宿で雲の平で台風に襲撃されましたが、テントの中で必死に天気図を作成して事を思い出します。
ところで、日本の高い山は殆どが信仰の対象となっており、神聖な場所として古来より人々に守られて参りました。そこが、欧米の山と異なる所です。日本百名山の深田久弥さんが昔話されていたのですが、欧米人は直ぐに山に人の名前をつけたりする。これが、ヒマラヤでもそんな事をするのが許せないと言ってましたね。ネパールや近郊の人々が神聖な山と崇めているのに、発見した西洋人の名前をつけるのは許せないと言ってました。
日本の山で、人の名前がついた山はちなみに一つもないと思います。五郎という山の名前はゴロゴロした石がある山という意味で名前ではないです。この神聖な山を沢山の異文化の人々が訪れるのをどう受け入れるか。私は昔のように、信仰を持てという手は通用しないので、前向きに神聖な山を開放すべきだと思います。
そこで、山小屋をスイスのように綺麗な近代的なホテルのようにして、トレッキングは地元のガイドを雇わないと不可としてはどうかと思います。欧州のアルプスは殆どそのような規制が引かれています。外国人に安全にトレッキングをして貰う為です。
韓国人も中国人も欧州のアルプスのトレッキングの規制をよく存じておられると、思います、国際的な規制を日本のアルプスや富士山には適用すべきであると思います。
日本の少なくとも2千㍍を超える高山は気象の変動が激しく、欧州のアルプスと変わらない危険な自然です。誰でも五万分の一の地図を持参し、地図を読める人が登る時代ではないので、ガイドが必要だと思います。それが、日本の信仰対象の山を開放する条件ではないでしょうか。
まだまだ、日本の山は宿泊設備やその他設備が不十分です、欧州のアルプスのように美しいホテルや設備を完備し、トレッキングはガイド無しでは禁止とすべきだと思います。ガイドは山岳部やワンゲルの現役の人々を夏休みの期間はボランテイアで採用してはどうかと思います。しかし、最近は山岳部とワンゲルも人気が無く、数が激減しているのが問題です。
最近は内向きナ学生が増加していると聞いています、積極的に海外の訪問者と接し、日本の信仰の対象の山を紹介し、世界を知るというのはいい人材訓練になると思います。
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