インド紀行 その1 驚愕の国
今回のインド紀行は僅か三カ所を見学しただけです、従いこれでインドの全てを語る事は的を得ないと思いますが、しかし、強烈な印象は消え去る事は出来ない。インドは世界四大文明発祥の地と呼ばれる、所謂、インダス文明であり、モヘンジョダロやハラッパー遺跡は有名で誰もが認める文明発祥の地です。
現在の考古学ではハラッパー遺跡は紀元前2600年ですから、今から4600年前の時代に文明の華を咲かせた場所である。その文明を担った人種は不明ですが、多分、現在インド南部に居住するドラヴィダ人ではないかと推測されている。しかし、BC13世紀の頃にアーリア人が侵入し原住民と混血し、現在のインド人の原型が出来たと推測されている。
アーリア人が侵入する前からインドではヴェーダの神話と神々が存在していたが、彼らは砂漠の地とは異なる偉大なるインドの自然に触れ、自然を神と崇めるようになりヴェーダ神話に砂漠の遊牧民の神も加わり、『マハーバーラタ』、『ラーマーヤナ』が生まれたと考えられています。即ち、ヒンドゥー教が生まれました。
インドはヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教、シーク教を生んだ国です。シーク教だけは15世紀に生まれた比較的新しい宗教ですが、しかし凄いと思います。ヴェーダの神話からは旧約聖書のノアの箱舟の神話の元となる洪水神話も存在し、世界の宗教の根源であるかも知れません。
そんな国が写真のような惨状です。
OECD予測では、何れはインドは中国の次のGDP大国となり、アメリカが3位となるらしい。インドのガイドさんの話では人口は今、12億人だそうです、中国と近接しています。どう考えても信じられないですね、こんなインドの現状を観る限り。
貧富の差は何故こんなにあるのか、カースト制度が原因なのか、イギリスが長く植民地化した結果なのか、良く判らないです。観光バスが止ると、無数の可哀そうな子供達や大人が取り巻いて来ます。目をそむけたくなる悲惨な子供の姿を何回も観なければなりませんでした。
もの作りに関してですが、首都デリーからジャィプールに向かう国道ですが、この国道はインドでは最重要国道です、しかし、いたる所で工事中、突然に行く手が無くなり細くなり、工事が雑然と進められています。これでは、事故が多発するであろうと思われる、運転手がよく我慢できると思う程でした。その国の真価は工事現場を見れば判ると、私は信じています。
これから、旅で感じたいろんな出来ごとからインドと今の日本の事も比較して色々と考えたいと思います。
写真はゴミ捨て場で餌をあさる『ノラ牛』、『ノラ犬』です。
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Comments
Joさん
お帰りなさ~い デリー、ジャィプール、アグラというと"ゴールデン・トライアングル"と言われる観光スポットですね その観光地を巡るだけでも驚愕の風景が満載だったのでしょうね
こっちは南インドのチェンナイでしたが、高級ホテルの周りを歩いただけでもエッ!何これ~?の連続でしたからね。風景だけじゃなく、香りにも ところで、お腹は大丈夫でしたか?
Posted by: 哲 | 2012.12.08 06:35 PM
テッチャンこんばんわ
江戸川散歩、何時も楽しみにしていますよ。鶴見川とは異なり、巨大な川だから比較になりませんね。
インド、噂以上の凄い世界でした。此処で生きる事が出来れば、世界中何処でも生きて行けるでしょうね。
ノラ猫とかノラ犬という言葉には馴れていましたが、ノラ牛という言葉には驚きました。下水が完備していないのか、凄い匂いが漂っていますね。
80%以上がヒンドゥー教の信者だから、肉食の人は殆どいないのでしょうね。土地は日本の10倍ですから、人口も12億いても不思議はないのですね。
幸い、お腹は大丈夫でした、現地ではジュースも生野菜も全て遠慮し、火を通過したものだけを食べました。
Posted by: jo | 2012.12.08 06:50 PM