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スコットランド オークニー諸島の巨石神殿(世界遺産)

 承前 イングランドのストーン・ヘンジ訪問記(2009年10月)

 昨夜、英国のBBCが制作した歴史、考古学に関する番組が放送された。スコットランドの北のオークニー諸島のメインランドに5000年前、即ち、英国のストーン・ヘンジよりも500年古い石器時代の巨石神殿の遺跡が存在するという内容でした。

Photo

Photo_2  1999年にこれ等の遺跡は世界遺産に登録されたそうです。この遺跡から英国のストーン・ヘンジに発展したと考えられる事になるそうです。

こんな極地に近い北海の海で何故、高度な文明が5000年前に花が開いたのだろうか、全世界が注目している。

 遺跡は南の位置に生の世界(この世)を具現化したストーン・オブ・ステネス(Stones of Stenness)という遺跡が存在する。そして、北に向かい、北の端に死の世界(あの世)を具現化したリング・オブ・ブロッガー(The Ring of Brodgar)という遺跡が存在する。この、この世とあの世の中間地点に、ネス・オブ・ブロッガー(Ness of Brodgar)という遺跡が存在するそうだ。

人々は死を迎えると、生の世界からあの世であるリング・オブ・ブロッガーに埋葬される為に葬送の列は南から北に向かい中間のネス・オブ・ブロッガーを通過していたと考えられる。

 今までは、石器時代の環状列石の文化は英国のストーン・ヘンジから始まったと考えられていたが、今回のオークニー諸島での遺跡の炭化物の放射性炭素14法により此方の方が500年も早く遺跡が作られたと考えられている。

 遺跡は3㍍の高さの石垣の壁により囲まれていたという。複雑な壁で仕切られた内部では炉が三カ所存在していたらしい。特別な宗教的な祭祀が行われていたそうだ。

そして、最大の謎はこの遺跡は牛を500頭も一度に殺し遺跡全体を破壊し消滅させたと考えられる事だそうです。ある仮説は青銅器文明が渡来し、今までの石器文明が消滅した歴史を物語っているのではないかと推論されている。

 私が日本で訪問した環状列石の遺跡としては、信濃大町の上原(わっぱら)遺跡です。

 参考 信濃大町 上原(わっぱら)遺跡 2011年9月26日記録

石器時代にはユーラシアの北部にはモンゴリアンが住んでおり、北欧地域にも沢山住んでいたと思われます。ノルウエーの北緯73度の地点を訪問した事も有ります。アルタのロックアートもスコットランドの環状列石も、このモンゴリアンではないかと私は推測しています。

ノルウエーの北部で訪問した博物館で観た大昔のノルウエーの先住民の顔は今のエスキモーや我々と同じ顔をしていました。

 参考 ノルウエー紀行(2008年12月)

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