大阪の文士に思う
先日、11pmで25年間人気の司会者だった藤本義一さんが逝去された。テレビの画面でしか知らないが、話し方がとても優しい、けど、刺のある事をストレートで言う人だという印象です。何か、大阪の品の無いゴテゴテの世界を愛し、その中から光輝く宝石を何時も探しているロマンテイストのように感じていた。
一方、同じく白髪の司馬遼太郎さんも喋りが上手で、人を引き付ける。関西人なのに、関東の百姓をしながら刀で身を守る、一所懸命の武士の精神を愛した人だ。筆より重いものは持たない事を至上とする儒教の教養人を嫌い、土にまみれる武士に美しさを求めた作家だった。何処か、泥の中に光り輝くものを探し求めるロマンチストではなかったでしょうか。
藤本義一さんと司馬遼太郎さんは、ジャンルが異なるが何処か、浪速の人間という匂いがする作家であり、語り部だったと思います。本当に愛すべき先輩だったと思います。
仏法僧とカワセミ
話は、鳥の世界となります。先日、仏法僧(ブッポウソウ)を大事にしている田舎の番組がありました。電信柱に仏法僧の巣箱を沢山ぶらさげ、ヒナを育てるサポートを村ぐるみでしている報告でした。大きさはヤマセミより少し大きいようですが、綺麗な瑠璃色の羽根を翻して飛翔し、飛行中のカブトムシや昆虫を捕獲し巣箱に運ぶのです。
古来、悪食と呼ばれているが、硬いカブトムシでも食べてしまいます。巣箱には陶器の破片や小さな石コロが散乱している。子供にこれ等を食べさせ、硬い昆虫を体内ですりつぶす為に使用するそうです。必要無くなれば、吐き出すそうです。
この鳥は可哀そうに、生活環境がコノハズクと似ており、同じ木に生活する場面が多く、夜中にコノハズクが鳴く、ブッポウソウ♪と鳴く声を人々は瑠璃色輝く獰猛な鳥と間違ってしまったようです。
仏法僧は獰猛で、カラスが領空にくれば戦い、追い出すそうです。カラスより強い鳥なんですね。何処か、カワセミに似ていると思います。姿も似ているが、性格も似ているのではないでしょうか。御百姓さんは、仏法僧のお陰でカラスの被害から守られているそうです。
瑠璃色に輝く美しい衣をつけて、実は獰猛果敢な仏法僧とカワセミ、昔の武士が綺麗な甲冑を身に付けた所も何処かこれ等の鳥から学んだのかも知れませんね。
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