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スペイン・ポルトガル3200㌔の旅(22) コルドバ メスキータ・オレンジの 中庭

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Photo  メスキータ(Mezquita)とはスペイン語でモスクという意味ですが、コルドバの聖マリア大聖堂を一般的には指すのが常識だそうです。コルドバのこの場所にはローマ時代から神殿が建設されたり、その後は西ゴート時代には教会(聖ビセンテ教会)が建設されており大事な場所のようです。

 イスラムがイベリア半島を制圧した8世紀、785年頃にアプデラマン1世がイスラム寺院として改造、建設したのが原型になりました。その後、キリスト教徒が13世紀に奪還し、再度、モスクを改造しキリスト教の教会に改造・増築し現在に引き継がれました。

 メスキータ(Mezquita)グーグルアース

「Mezquita.kmz」をダウンロード

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 メスキータのオレンジの中庭と呼ばれる場所です。イスラム時代はモスクの前のこの庭にある噴水と水場で身体を清めたそうです。トルコのモスクでもスペインでも何処のモスクでも参拝する前に噴水とか水場が用意されています。其処で、身を清めるのです、日本の神道と同じですね。潔斎の習慣はイスラムも神道も同じですね。

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 オレンジの森の向こうにモスクが見えます、イスラム時代はアーチ型の門が幾つも開放されており、何処からでもモスクに入れたそうです。キリスト教時代からは一つだけの門(シュロの門)だけが開放され、他の門は全て閉ざされました。

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 此れがシュロの門です、此処からモスクに入る事になります。白と赤の縞模様のアーチは優しくて優雅な気持ちにさせてくれます。

 私はアルハンブラ宮殿を見学してからは、何処かイスラム建築が日本人に合っているような気がして来ました。何と言うか、権威主義ではなくて、何処か優しさが感じられる建築のような気がします。

この門からは有料になります、オレンジのパテイオまでは無料でした。全体が城壁で囲まれている建築はトルコの隊商宿(キャラバン サライ)の建築を見学して以来、砂塵が吹きすさぶ砂漠では人々が集まり、休まる場所には砂嵐を防ぐ壁が必要だったのですね。

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 オレンジの中庭からアルミナル塔(ミナレット)を仰ぎ見た風景です。イスラム時代はこの塔の上からコーランを読み上げ、お祈りの声を街に広めた訳ですね。キリスト教の時代からは鐘楼に変更され、今は鐘楼として利用されています。

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 この噴水面白いですね。ところで、オレンジですが、バレンシアオレンジと言えばスペインのバレンシア地方が本場ですが、実は、バレンシアオレンジのルーツはヒマラヤ山麓だそうで、中国南部に伝わり、東南アジアに拡散した。大航海時代にポルトガルが東南アジアに進出し、イベリア半島に持ち帰ったのが始まりだそうです。そして、地中沿岸に広まり、最後はアメリカの西海岸に広まった歴史だそうです。

 だから、イスラム時代のアルハンブラ宮殿にも、コルドバのメスキータの中庭にもオレンジは存在しなかった事になります。

 ちなみに、ネーブルオレンジは原産はブラジルだそうです。垂仁天皇の命を救う為にタジマモリが済州島に橘を入手に出かけた橘は多分、ヒマラヤ原産のバレンシアオレンジの系統であると思います。古来、橘は不老不死の果実と信じられていましたね。

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