渋谷駅展示 岡本太郎 『明日の神話』
渋谷駅で展示されている岡本太郎がメキシコで1968年~69年頃に描いた壁画です。実はこの頃1970年には大阪万博があり、岡本太郎は『太陽の塔』を創作するという多忙の日々であったと思われる。
縦5.5メータ、横幅30メータの巨大な壁画である。太郎の養女(実質の奥様)である岡本敏子さんが2003年9月に太郎の壁画をメキシコで見つけ、オーナーと2005年に合意し、日本に帰還する事となった。
岡本太郎美術館の学芸員の仲野泰生さんの話によれば、太郎は1967年~69年の期間、何度もメキシコを訪問し壁画を依頼主に応じ、創作をしたという。その時に二人の画家がこの壁画の制作を手伝ったという。一人は日系メキシコ人のルイス・西沢氏と竹田鎮三郎氏であったと語る。
大阪万博の太陽の塔はまさに、メキシコの神々の香りがする作品だと私は、メキシコに行き始めて初めて判った。
竹田鎮三朗画伯にこの件で御質問をした事は有りません。しかし、壁画が見つかった時に、岡本敏子さんがオアハカの竹田画伯のアトリエを訪問された事は確かなようです。
何故こんな話をするかと言うと、先日、メキシコ在住の画家の須見祥子さんの銀座での個展に出かけた時に彼女も竹田画伯と現地での交流が有り、岡本太郎の壁画が観たくなったからです。
画家というのは、自分が死んでも作品は後世に残る。現世の頃は評価が無くても死んで100年後千年後に世界中で評価されるかも知れない。私のようにビジネスマンとして生きた人間はその時々の評価で生きて来た生物である。百年千年のレンジで生きる尺度を持てる職業には本当に憧れます。
まさに、原爆が炸裂した瞬間から新しい希望の世界を切り開くというテーマは今の日本に相応しい壁画ではないかと再認識しています。
平山郁夫画伯が描いた広島の原爆の焔に浮かび上がる不動明王の迫力には感動しましたが、岡本太郎の『明日の神話』も同じテーマではないかと思いました。
参考 メキシコ20世紀絵画展
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