中欧4カ国紀行 その17 ウイーン 美術史美術館(4)
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16世紀末から17世紀初頭に活躍したフランドルの画家ルーベンスの絵の紹介です。
『エレーヌ・フールマン、毛皮のコートをまとった画家の女』
ルーベンスは1626年に最初の妻を亡くします、1630年に友人の妹エレーヌ・フールマンと結婚しました。美しい妻を描いた作品です。この作品は16世紀初頭の画家ティツィアーノの作品『毛皮のコートをまとう婦人』をルーベンスは模写しており、この絵を土台に妻を女神にしたてて描いたのではないかと言われています。それでは、そのお手本となったティツィアーノの作品を観てみましょう。
ルーベンスの模写絵はクイーンズランド美術館に展示されています。けど、奥さんを描いた方が肉感的ですよね。ついでに、ティツィアーノの絵をもう一枚ご紹介します。
『ダナエ』 ダナエとはギリシャ神話に登場する王アクリシオスの娘だそうです。そしてゼウスに愛されたという。スペイン王フェリペ2世の依頼で16世紀中葉に描かれたものです。
再度ルーベンスの絵に戻りましょう。『聖母被昇天』聖母マリアは死の3日後に栄光に包まれて昇天したという話です。聖母マリア信仰は12世紀頃から盛んになったそうです。
同じくルーベンスの『ヴィーナスの饗宴』です。ニンフが建造したヴィーナスの廻りでキューピッドがリンゴを取り戯れる場面を描いています。
ルーベンスの『聖フランシスコ・ザビエルの奇跡』という日本でも馴染の宣教師さんの奇跡を起こす絵です。左下の人は生き返ったところだそうです。
『四大陸』というルーベンスの絵です。真中の黒人の女神と麦の冠の男性神はナイルの神でアフリカを表しているそうです。右下は虎ですからアジアでその真上がインダス河の神だとか。想像の絵で4大陸の河と神を描こうとしたようです。
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