韓国 安東・百済・ソウル紀行 その3 安東河回村(2)
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安東河回村訪問記の続編です。
現地での資料「重要民族資料第122号」によれば、これは、『三神堂神木』と呼ばれる、樹齢600年の欅(けやき)の大木であり、村の中央に位置し子供を授け、子供の出産と成長を助けると伝承があるそうです。村の神木であり、毎年此処では年最初の満月の日(デボルム)に村の平安を祈願するドンチェ(洞祭:村祭り)が行われているようです。
欅(ケヤキ)の神と言うと、岸和田のダンジリの歌を思い出しますね。岸和田方面ではポピュラーな歌だそうですが、古代の応神天皇の河内王朝と伽耶諸国(洛東江流域文明)との深い関係を想像してしまいます。
土塀が迷路のように続く河回村の路地、侵入者が簡単に攻撃出来ないように工夫された都市計画で出来ていると思いました。防御に工夫がされた村ではないでしょうか。
これは何だか判りますか、高貴な女性が外出の時に乗る『輿』だと思います。日本では籠ですが、朝鮮半島では『輿』に乗ります。籠では高貴な人の位置が低すぎるのでしょうね。
李朝の文禄慶長の役(壬申倭乱)の時に国務大臣として活躍した柳成龍さんの『忠孝堂』です。著名な儒学者、柳雲龍さんと兄弟で、この村の歴史上誇る人材でした。
リュ・シオン俳優さんの実家です、ファンが沢山見学に来られるそうですよ。名門家系の若い俳優さんなんですね。ヨンさまもこの村には来られて宿泊されるそうですよ。近くに民宿があるそうです、韓流ファンの方は一度来られては如何でしょうか。
何と素晴らしい田舎の風情でしょうか。本当に子供の頃を思い出せてくれる風景です。
洛東江が悠久の流れ、天然記念物の松林が続き、対岸にはそそり立つ崖の芙蓉臺が鎮座する万松亭です。あの崖の上からロープを繋ぎ盛大な仕掛け花火の祭りが行われるそうです。韓国伝統花火『ソニュウチュルブルノリ』と呼ばれ、李朝時代から儒学者が陰暦の7月上・中旬に行っていたそうで、今も伝統は伝えられているそうです。
この総延長500キロを越える大河、洛東江(ナットンガン)は此処から下り、昔の伽耶諸国、弁韓・辰韓諸国を潤し、鉄を産出させ、金官伽耶の金海(キメ)の海に注ぐのです。ヤマト王権とは本当に関係が深かった歴史の河なのです。
稲が稔り、蓮池があり遠方には大和盆地の青垣の山に囲まれるような素晴らしい場所でした。是非、一度は訪問されては如何でしょうか。
マイフォト 韓国 安東河回村 写真集
参考 安東河回村観光案内
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