古墳を3D空撮測量
宮内庁が管轄している古墳は立ち入りが禁じられている。従い、考古学者が立ち入り調査が出来ないのが現状である。従い、科学的な調査の手が及んでいない。そこで、関西大学、橿原考古学研究所、アジア航測(株)が共同でヘリからレーザー光を使い3D測量をする研究が進んでいるようです。
アジア航測(株)関連資料 古墳を3次元空撮
これは誉田御廟山古墳の普通の空撮写真である。ヘリから撮影されているが、これでは古墳の正確な立体構造が判らない。レーザーを照射し生い茂る木を取り除き、地表面を正確に測量する。
通常、二枚の静止画写真があればそこから立体映像を組み立てる事も出来るがより正確にレーザを照射し距離を測る事で照射する位置はGPSで判るので地表の標高を測る事が可能だ。
今回は1秒間に10万回のレーザーを発射しながら測量したそうだ。この古墳は4世紀後半から5世紀にかけての巨大古墳であり体積では仁徳天皇陵(大山古墳)を凌駕すると考えられている。河内王朝の創始者の応神天皇陵と考えられているが、真偽は不明だ。
三段築造がはっきりと判り、造り出し部もあり後円部中央と前方部の端に高台があるように観える(木かもしれない)。後円部中央に桜井茶臼山古墳や箸墓のように祭壇が存在している可能性が高いと思う。
そして、前方がかなり細長い形状をしており柄鏡のようであり纏向型とは異なり、桜井茶臼山古墳に近い形状だと思う。
これは佐紀盾列古墳群に存在する、コナベ古墳の空撮3次元測量図である。5世紀前半の古墳と想定される。
この古墳も三段築造である事がはっきりと判る。両側に造り出し部が存在している。周濠の外に沢山の陪塚が存在する事が判ります。
被葬者は不明ですが、河内王朝時代の皇族関係者と考えられ宮内庁管轄である。
参考資料
北海道新聞 空から大型古墳を3D測量
産経ニュース 橿考研、アジア航測
関西大学 田中研究室3Dモデル作成
赤とんぼでは将来、GPSを搭載し古墳の上をラジコン機を飛ばしレーザー光を利用した測量地図を作製できる日が来るかも知れない。低コスト短期間で宮内庁の了解を得ずに正確な陵墓、陵墓参考地を測量出来るかも知れないですね。
参考過去記事 巨大古墳の世紀 百舌鳥・古市古墳群
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