峨眉山・九寨溝・黄龍紀行その11 九寨溝(樹正寨、九宝蓮花菩提塔)
承前 峨眉山・九寨溝・黄龍紀行その10 九寨溝への道(白馬蔵族郷)
九寨溝には車で3~40分離れた場所に沢山のホテルが用意されています。シェラトンを始め外国人観光客が安心して宿泊出来るホテル街です。昨夜は険しい山道を340キロも車で揺られ、疲労困憊で疲れて寝てしまいました。今日から、九寨溝の見学です楽しみです。
九寨溝とは九個のチベット族の集落が標高2~3千メータの岷山(びんざん)山脈の渓谷に出来た場所という意味です。寨は村落という意味で、溝は渓谷という意味です。二つの渓谷が出会い合流し一つの渓谷となり流れています。丁度、Yの字の形の渓谷であり入口は一番下流域から遡るように観光します。
世界遺産に指定されているので、九寨溝鎮からは専用のバスで見学する事になります。この美しい渓谷と村は1970年代になり発見されたのです。まるで隠れ里のようにパンダとチベット族の人々が静かに暮らし、自然を守っていたのです。感動的な不思議な話ですね。
マイフォト 九寨溝 樹正溝(盆景灘、九宝蓮花菩提塔)写真集
九寨溝の入口である九寨鎮から専用観光バスに乗り、先ず樹正溝を下流から遡上して観光します。先ずはYの字の付け根の樹正寨の村落までの観光をしましょう。
九寨溝鎮、世界遺産地域への入口になります。此処からは専用のバスでしか入る事は出来ません。
樹正溝最初の景勝地、盆景灘です。氷河が削ったモレーン状の浅瀬の渓谷です。
九寨溝の一つの村落である樹正寨の九宝蓮花菩提塔です。村落の数である九っの仏塔(チョルテン)と祈祷旗(タルチョー)が林立しています。祈祷旗には五色の色が使用されていますが、意味があります。一番上が青で天を意味します。次が白色で風、そして次が赤色で火を表し、緑が水で最後が黄色で大地を表現している。
写真は仏塔(チョルテン)を取り囲む巡拝(コルラ)路ですが、そこにはマニ車が有ります。実は九寨溝の村落には仏教が伝播する以前から存在したボン教が残っていたのだそうだ。ボン教は中央アジア発祥の宗教だそうだが、チベット族特に羌族のルーツを探る上で重要と考えられている。
ボン教ではマニ車をマシモ車と呼び、反時計廻りに巡拝する。普通、ラマ教では時計廻りに巡拝するが此処では逆なのだ。明治の探検家であり僧侶の河口慧海氏の述べるチベット仏教の古教にあたるのかも知れない。古教は腐敗し新教に宗教改革された歴史があるようだ。
この村落もすっかり観光地化され、昔の面影は無くなってしまったと思われる。数千年間守り通した山奥のパンダとチベット族の人々は今、世界中から訪れる観光客の前にさらされている。
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