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ワールドカップが始まる

 昨夜からサッカーのワールドカップが南アフリカで始まった。早速、メキシコ対南アフリカの試合をテレビで観戦した。最初の45分間のハーフはメキシコが圧倒していたので、これはやはりメキシコの勝利であろうと考えていた。しかし、結果は1対1の引き分けだった。南アフリカは先制したがメキシコが同点ゴールを決め引き分けとなった。

 今回の南アフリカで開催されるのは意義があるそうだ、初めてのアフリカ大陸での開催と聴いている。しかし、アジアでの開催も確か2002年に開催された日韓両国での開催が初めての筈だ。フットボールはやはり欧州のスポーツであり、欧州が植民地化した国で盛んになったスポーツだ。

 日本は初戦がカメルーンと戦う予定ですね。2002年の大会で練習地として誘致した中津江村の元村長の坂本休氏(79歳)は現地に応援に出かけ、村では大いにカメルーンを応援するイベントを企画されていると聞きます。このような事は世界を探しても珍しいのではないでしょうか。

 私は先月、西安の兵馬俑坑を訪れていたが、秦始皇帝が東海に浮かぶ神仙の国に徐福の船団を送り出した故事をついつい思いだして、中津江村の人々の報道を眺めていた。島国列島の日本では古来、海の彼方から見知らぬ人々が渡来し新しい観た事もない物に触れ村民に幸せをもたらす舶来思想がDNAに持っているのではないだろうか。

 日本中で誰も知らなかった中津江村を有名にしたのはカメルーンのサッカーチームなのです。村に幸せをもたらした神さんなのかもしれない。想像を逞しくすれば、徐福の船団が漂着した海岸の村では彼らが持参した当時の優れた秦王朝の文物に触れた筈だ。村人は彼らを殲滅する戦いをするのではなく、高度な文化・文明をうけいれた可能性があります。

 日本列島の人々は海の彼方から到来する人々を常に受け入れる哲学を持っていたのではなかろうかと思います。民俗学的に考えても、沖縄や日本列島の各地でお盆に先祖が海の彼方から帰還し又、海の彼方に去る行事が今でも残っています。神は水平線上から到来するのですね。

 実はこの思想というか哲学のお陰で日本は世界で最高の科学技術や文化レベルを身に付けたと思います。大陸では万里の長城を築き異民族の侵入を阻止する城壁の思想が当たり前です。しかし、島国の日本列島では侵略される程の兵馬が一度に海を渡れない。渡来した人々も日本列島で同化するしか道は無かった。

 アメリカは司馬遼太郎の話ではチャーハンの国だと生前言っていました、異民族が同化していない、しかし、日本という島国は他に行き場が無い世界であり、異文化衝突時に化学反応を起こし溶け合わねば生きて行けない世界である。

 ついつい、ワールドカップの話から古代史の話になってしまいました。私も、2002年のワールドカップ開会式と初戦を観戦する為にソウルに飛んだ経験が有ります。スタジアムで偶然に隣り合わせだった韓国の御家族に大変親切にして頂いた想い出は一生忘れない想い出となりました。番狂わせのフランスの植民地だったセネガルがフランスに勝利した瞬間、セネガルの選手全員がグラウンドに精根尽きて倒れた光景だけは今でも鮮明に覚えています。感動的な場面でした。

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