中国雲南紀行その8 1200年の歴史 圓通寺(昆明)
1200年の歴史を誇る昆明の『圓通寺』です。唐王朝がアジアで巨大な帝国を築いた頃に周辺諸国は唐王朝に見習い、仏教を国家鎮護の宗教として流行し日本の平城京でも東大寺大仏殿が8世紀中葉に建立され、新羅でも大仏殿が建立された。当時昆明・大理地方ではイ族が打ち立てた南昭国が興り、765年『補陀羅寺』を創建したのが『圓通寺』の前身であるそうです。1318年、蒙古が元王朝を打ち立てた頃には、禅宗の寺として再建された。
どうも四天王寺式伽藍かと思いながら見学したが、南大門、中門を過ぎると池の中に夢殿のような八角堂が鎮座していました。千手観音を御祭りする『八角亭』と呼ばれる建物です。
『八角亭』裏側(北側)の上部の写真です。荘厳国土と国家鎮護の文字が読み取れますね。
周りは池に囲まれています。説明では造園の手法でお寺は建立されたと言います、碧水・彩魚・彩廊に囲まれた極楽浄土の世界を演出しているという。
『八角亭』の北には、橋を渡ると、石塔と『圓通宝殿』が鎮座しています。日本や朝鮮半島の当時の塔とは随分と異なりますね、小さい仏舎利塔です。
『圓通宝殿』の裏面(北側)の上部の写真です。清の光緒帝の頃に作られた釈迦牟尼像である三世仏座像と五百羅漢像が安置されています。
『圓通宝殿』の裏手(北側)の少し高台には小乗仏教の寺院『仏殿・銅仏殿』が存在します。タイ王室から寄贈された銅製釈迦牟尼座像が安置されています。
タイのお寺のような建築様式ですね。隣には、ラマ教のお寺が修復中でしたので、此処は大乗仏教中心ではあるが、小乗仏教・ラマ教を含めた一大仏教センターの様相です。
中門ですが、修復中です。コンクリートミキサーがあり文化財修復に関する考え方が日本とはかけ離れているな~と、感慨がひとしおでした。
今回の『圓通寺』訪問では現地のガイド嬢の友人二名が最近出家したという事で説明にも熱が入っていました。1200年の間、幾多の王朝が興亡し、文化大革命では最大の危機に襲われたと思います、幾多の苦難を乗り越えて『圓通寺』は今も、佇んでいます。
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