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トルコ大紀行その24 旅を終えて

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 トルコ3000キロの旅が終わりました。殆ど知識の無い国への初めての訪問、どんな国なのか興味がありました。一応、イスラムの国ですから日本からは缶ビール1ダース以上、ウイスキー一瓶、湯沸かしポット(お茶、味噌汁、即席めん等々を調理する為に持参)、等々を持参し私の荷物は食料品で満載で出かけた。

 しかし、トルコという国はイスラム圏ではあるが北大西洋条約機構の一員であり、ユーロ圏への加盟を努力している国であり、中東諸国の厳しいイスラム世界とは一線を画す国でした。心配した喫煙も大丈夫でしたね、大衆は水タバコを吸う光景もあり私にとり住み易そうな国でした。

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 (シルクロードの一部を体感した)

 エーゲ海(地中海の一部)の海岸から一路、東を向い一直線で伸びるシルクロード、ラクダの隊商が休息し商売が出来る砦の数々、遥か長安を目指した人々の足跡を感慨を持って知ることが出来た。文明というのは異なる文化が衝突しなければ生まれないという考えが正しければ、その役割を担った人々は陸では遊牧民であり隊商を組んだ中東の人々でした。海路でもイスラムの人々は古代から交易で活躍したと考えられます。

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 (イスラム教徒の生きる道)

 トルコ大紀行その17 メヴラーナ博物館で記事を書きましたが、実はコンヤという古都ではセルジューク朝時代からイスラム神秘主義の教団が存在していた。しかし、共和国成立と同時に教団は解体させ、施設は博物館としたトルコ政府、ここにトルコが世界で生きる道を見つけたと思う。同じく、イスタンブールの聖ソフィアの扱いも博物館として扱い、ビザンチン帝国時代からのキリスト教施設と、改造されたオスマントルコ時代のイスラム施設を併存して保存した。

 何故このような道を選んだのかは私には判りませんが、過去のアナトリア半島の長い歴史がそれを可能にしたのではないかと旅をして感じた。アナトリア半島の西側はエーゲ海、地中海に接し古くギリシャ・ローマ文明の影響を受けた。セルジュークトルコがアナトリア半島を制圧しても、ど真ん中のカッパドキアの山岳地帯のキリスト教徒の地域は制圧出来なかった歴史がある。

 現在はバルカン半島でブルガリア、ギリシャと国境を接し、東はグルジア、アルメニア、イラン、イラク、シリアという国々と国境を接している。政治の舵取りが難しい位置にある。しかし、石油も出ない国が近代国家として繁栄を築く道を間違いなく正しく選んだと感じた。

 

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 (遺跡の宝庫である)

 トルコは世界遺産なんて関係なく、至る所が世界的に重要な遺跡がごろごろしている場所である。多分、世界一ではないだろうか。何故かと言うと、世界4大文明の十字路でありギリシャ・ローマ文明とも地中海・エーゲ海を介して接していたからである。

 次回は是非とも、ヒッタイトの都があったハットゥシャ(ボアズキョイ遺跡)を訪問したいと考えています。BC17世紀に国を興し、BC16世紀には古バビロニアを滅ぼし、BC13世紀にはエジプトのラムセス2世と戦った鉄の王国ヒッタイトには若いころから興味がありました。

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 (トルコ料理は世界三大料理)

 今回は貧乏旅行でしたから、豪華な料理とは縁が遠かったです。しかし、世界三大料理に数えられるのはやはり、文明の十字路という位置関係が関係していると思います。エーゲ海・地中海に接する場所では高質なオリーブオイルが栽培出来る。そして、北は黒海、西はエーゲ海・地中海に接し海の幸が豊富であり、且つ、遊牧民の性格から中部。東部では豊富な畜産品が獲得できる。又、シルクロードを経由しインドからは豊富なスパイスも入手可能でした。

 今回の長い強行軍の旅では疲れや寒さから半数以上の人が風邪を引いたり、お腹を壊した人々がおられました。特にオリーブオイルが苦手な人はお腹を壊す可能性が高いと思います。私は電気ポットを持参しミネラル水を煮沸し日本茶や紅茶をホテルで作り携帯していました、これが旅で身体を壊さない秘訣だと思います。

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 (澄み切った青空が素晴らしい)

 トルコの魅力は美しい空にあると思います。勿論、エーゲ海も美しいが空が素晴らしい。時期が冬でしたから夜空を観る機会は有りませんでしたが、昼間はサングラスが必須ではないでしょうか。

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 (メドゥーサの目)

 そうそう、最後にトルコのお守りについてです。メドゥーサの目というガラス製の鳥除けみたいなお守りがトルコでは有名です。これは、人のねたみを排除してくれるお守りだそうで、霊力が無くなると壊れるそうです。見事に真中から割れるそうですよ。私はガイドさんから貰いました。

 トルコ大紀行24回に渡る紀行文を掲載しましたが、書ききれない部分が多く存在しています、後日、思い出せば又、追記したと思います。長い期間、トルコ紀行を掲載しうんざりだったかも知れませんが、私は感動多い旅でした。そろそろ、エジプト紀行を書きたいと思います。

 

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