オスロ野外民族博物館 ゴル・スターヴ(ステイブ)木造教会
2008年夏にノルウエーをのんびり旅をした事がありました。オスロ郊外にある野外民族博物館を訪問しましたが、その時に遭遇したノルウエー独自の木造教会には驚いた記憶があります。
(ゴル・スターヴ教会)
現地語表記ではGol Stavkirkeと書きます。オスロから北に200キロ程度離れたゴルという地方に残存していた木造教会を移築したものです。
建造時期はバイキング時代が終焉し100年程度経過した12世紀から14世紀頃の木造教会ですね。
バイキング時代の土着の信仰の上にキリスト教が被さったノルウエー独自のキリスト教信仰の姿であります。
何処か弥生時代から古墳時代の楼閣の雰囲気というか、東南アジアの古い建物に似ていませんか。何処か懐かしさと温かさを感じました。
屋根の上にはバイキング時代の船の船首と船尾に備えられていた龍頭が聳えています。
屋根は鱗のように板(こけら板)を重ねた構造です。彫刻にもバイキング時代の伝統文様と神々が彫られています。
どうですか、五重塔の雰囲気がありますね。釘を使わないで木組みで構築する手法は日本の古来からある手法と同じではないでしょうか。
ノルウエー人は石の文化では無く木の文化、森の文化であり海洋航海をして生計をたてる日本と何処か通じる環境ではないだろうか。
漁労・採集民とでも呼べる我々の先祖と何処か似ていますね。
教会の内部に入ってみましょう。
彼らはバイキング船を作り欧州全域を貿易対象として活躍していた訳で、木の建造物を作るのはお手の物だった。
屋根は船底を作る要領で制作したそうですね、釘は一本も使用しない建造方法だといいます。
最後の晩餐のモチーフの絵ですよね、キリストの隣に明らかにマグダナのマリアと思われる女性がいますね。やはりキリストには奥さんがいたんですね。
蛇を神と考えるところなど、やはり古代の日本と似ています。神の顔も彫刻されています。
二匹の蛇か龍が向かい合い隙間なく唐草文のように絡み合う彫刻は何かの信仰によるものでしょうね。
見事な彫刻だと思います。
木造教会はこの場所以外ではベルゲン鉄道の車窓からも眺める事が出来ました。
参考記事 ノルウエー紀行
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