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第六回 三輪山セミナー そのⅠ(山折哲雄翁講演録)

20098miwayama_001  第六回三輪山セミナー・イン・東京 が今年も開催された。私は第一回から皆勤で参加しています、思えば第一回は虎ノ門で開催された、私は当時某有名な霞が関にある監査法人と米国のコンサルファームであるPWCとの合弁企業の社長をしていた頃でした。もう、あれから6年も経過したのですね。

 参考 過去五回の三輪山セミナー参加記録

 さて、今回の講演は古事記の権威である、菅野雅雄先生と宗教学者の山折哲雄さんでした。先ず、山折哲雄さんの講演から御紹介します。

 『山折哲雄さんの講演録 in Tokyo 8/22/2009よみうりホール』

 彼は黒の作務衣で演壇に登場されました。78歳だそうです。今日、京都の下京区の自宅から新幹線で来られた様子でした。私は、山折さんと司馬さんの対談が何より好きでしたね。古代史が好きな私には『竹林の七賢』清談を聞いているようでした。卑弥呼さんが生きていた時代、中国では三国、魏・呉・蜀と別れて戦乱の時代に身体を張り真実を語る『竹林の七賢』姿とダブっていました。

 もう、司馬さんはあの世です、山折さんの言葉は司馬さんの言葉のようにも聞こえましたね。稚拙ではありますが、私の感じた、山折哲雄翁の講演録を記録致します。

 ・奈良盆地、日本国が生まれた故郷であります。朝に聖なる三輪山から太陽が昇り、素晴らしい空が開ける。人々は田圃にでかけ、遊ばせて貰う一日が始まる。こんなに綺麗な奈良盆地の空は此処以外には存在しない。青垣に囲まれ豊かな幸せな空間である。夕方には二上山(ふたがみさん)に太陽は沈まれる。今日の幸せな一日は終わったのだ。

 ・聖なる三輪山に登る機会が訪れた、御神体の山に登れとは思わなかったが、誰でも登れるそうだ。そこで、目にしたのは無数の磐座(いわくら)でした。そして、ことごとくの磐座は割れているのだ。自然に割れたものもあろうが、人為的に割られたと思われる磐座が無数に注連縄で縛られている。これは、何なんだろうと、というのが本日のテーマであります。

 ・山折さんは伊勢神宮の20年サイクルで行われる式年遷宮に参加された話をされました。その体験談が実に興味深く語られていました。夜に行われる遷御の儀式は斎宮を先頭に御神体の箱が先頭に千を越える神宝が箱で運ばれるそうだ。

 ・さて、先頭の葛籠というか箱には何が入っつているのか、これが謎ですね。誰も知らない。午後8時に薪の火は全て消され、漆黒の闇が迫る。ニワトリの鳴き声が聞こえる、旧昇殿の扉が開き長持ちを担いだ神官が出てくる。斎王を先頭に神は遷宮されるのだ。あの、先頭の長持ちには何が入っているのかが大いに興味がありますね。

 ・山折さんは石ではないかというのが推論である。20年も経過すると昇殿はボロボロになる、神の元気もなくなる消滅しそうになる、この神の魂を元気づける為に遷宮が挙行されると考える。魂をフル(振る)する為に遷宮はなされるのだ。衰弱した魂に元気を取り戻させる為の儀式である。

 ・世の東西を問わず、衰弱した魂を元気にする祭りは冬至の祭りとして挙行されている。フユの祭りである。仏教の二月堂の修二会もそうだ。実は、日本の古代からの信仰がそれを支えている。さて、日本の古代からの信仰とは何だろうか?次回に続きます。

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