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世界遺産 アルタの岩絵

 ノルウエー北部、オスロから飛行機で2時間飛ぶと北緯70度地点にアルタという場所があります。この近辺には世界遺産に指定された先史時代の岩絵が海岸近くの岩に描かれています。砂岩に手に持った石を打ちつけ穿った絵です。

 

船で漁労する人々

Rock Art of Altaと呼ばれています。5千近くの絵が残されているそうですね。発見されたのは、博物館の説明では1972年の秋だそうです。今から6千年前、紀元前4200年から紀元前500年頃までの長期間に描かれたものです。日本では三内丸山遺跡が5,500年前から4000年前の遺跡ですからほぼ同じ時代でしょうか。

 マイフォト 世界遺産 アルタ岩絵(Rock Art of Alta)

岩絵が描かれた海岸の岩は、12000年位昔に氷河期が終わり海面が上昇するとともに、陸地も隆起し始めたそうです。今まで地表を覆い尽くしていた氷河が無くなり、陸地は重しが無くなった状態になり隆起しはじめたそうです。ですから波に表面を削られ鏡のようになった岩に絵を穿つと年々、陸地は上昇し標高が高い場所の岩絵が一番古い時代に描かれた事になります。

 人々は漁労、狩猟の民族であったようです、この地点からは定住の住居群が発掘されていないので、何かの記念日か祭りをする為に集合し岩絵を残したと考えられています。

 今は、岩に穿たれた窪みに赤褐色の色を彩色し岩絵を判り易く見せていますが、当時はどうだったか判りません。描かれているのは、トナカイ、ヘラジカ、熊、鳥、船、魚、クジラなどですね。

博物館のパンフの説明では、シャーマンが存在した儀式の様子が多く描かれているといいます。ともあれ、マイフォトを眺めていただいて、自分なりに解釈されればいいと思います。誰もその当時生きていた人はいないのですからね。(笑)

 随分と海岸線の岩肌を歩き3時間程度は過ごしたでしょうか、眺めもいいし、是非ノルウエーに行かれる機会があれば、飛行機でアルタまで足を延ばされてはいかがでしょうか。

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