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アンコール遺跡の旅 (その4)

Angkor_183  バイヨン寺院の本殿をご案内しましょう。ジャヤバルマン7世は大乗仏教の寺院と環濠都市をアンコールワットの北に建造したのです。その中心に位置するのがバイヨン寺院です。様式は観音菩薩の顔を四面持つ堂塔を49体が四方を見つめる寺院です。

高さ42メータの中央本殿を2つの回廊と33の尖塔が重なりながら取り囲んでいる。回廊のレリーフは前回の記事で報告しましたね。

 写真集 アンコール・トム バイヨン寺院編

Angkor_148  (クメールの微笑)

代表的な観音菩薩さんのお顔です。微笑みがクメールの微笑みと美術の世界では呼ばれているそうですね。高校生の美術の授業で学んだ、アルカイックスマイルを思い出しました。

Angkor_150  日本の仏像、私の好きな広隆寺の弥勒菩薩さんの微笑みとか、モナリザの微笑みとか、何処か似てる雰囲気を感じますね。最終日に此処から、北東40キロに位置する寺院におられる東洋のモナリザと呼ばれる女神にもお会いできました。

 3メータの大きさの観音菩薩の像を49体も建立したその凄まじい執念を感じる寺院ですね。高い位置から四方八方の国々を観音さまが目を向け国を守る国家鎮護の意味も感じました。平城京の聖武天皇が東大寺を建立した思いと同じではないでしょうか。

   (ピミアナカス 天上の宮殿)

Angkor_168  クメールには蛇神信仰というのがヒンドゥー教伝わる前から土着の信仰として存在したそうだ。蛇神は変身が得意で特に美女に変身するのが得意だったそうです。

伝説では、王は夜、皇后とか妾さんと床をともにする前に、必ず毎日館の一番上におられる蛇神さんが変身した美女と交わらないと、国に災難が来るという話があるそうです。この宮殿の前でその話を思い出しました。

   (象のテラス)

Angkor_176  広大な広場の前に長さ350メータの象のテラスと呼ばれる高さ4メータの壇があります。ここで、閲兵式とか戦争から帰国した軍団を迎えたのではないでしょうか。この壇には象とかガルーダの彫刻が施されています。

このテラスからは、遥か彼方に塔がある間隔で建ち並びその間を綱で結び、綱渡りをする人々をこのテラスから眺めて楽しんだようです。

Angkor_178 又、聖火台も存在しますので此処でスポーツ競技(オリンピック)を競ったそうですね。軍隊の閲兵式だけに使用したのではないそうです。進んでいたのですね。

  (ライ王のテラス)

Angkor_182   此処が一番、謎に満ちた場所なのです。発掘されたときに顔とか身体がとても痛んだ坐像が発見された。伝説のライ王ではないか?と言われています。伝説の王はこの都を建造した王であり、毒蛇との戦いでライ病(ハンセン病)をうつされたというんです。

しかし、顔には牙があり閻魔大王ではないかという説が最近では有力だとも言われています。此処で裁判が行われた場所だという伝説が背景です。又、此処で王を火葬にした場所であるという説もあるそうで、未だ謎に満ちたばしょだそうだ。

Angkor_183_1  発掘されたあと、遺跡修復でテラスは内部に古いレリーフが施された壁が幅1メータの間隔で存在する事が判明し発掘された。不気味な蛇神ナーガが存在しています。

 さて、作家 三島由紀夫はこの場所を訪れ深く感銘し、戯曲”ライ王のテラス”を書いたそうですね。私は広場の前ですから裁判の場所と考えました、だから閻魔大王がいるのではないでしょうか。

いずれにせよ、クメールの太古より存在した蛇神信仰とその後、インドより渡来したヒンドゥー教とか仏教と重層的な葛藤を感じました。尚、本物の坐像はプノンペンの博物館にあるそうです。

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Comments

(アンコール・トムのレリーフ群)
 緻密なレリーフから、ダイナミックなレリーフまで、素晴らしい芸術ですね。
このレリーフ群は、都市を囲む城壁に彫られているんでしょうか?

 (アルカイック・スマイル)
面長なお顔、優しい微笑みは、法隆寺の仏像を思い出します。

 それにしても、南大門とか、崩れ落ちてきそうな感じがしますが、大丈夫なんでしょうか?このままの状態で、保存されるのかなぁ・・と思いましたデス。

 まだまだ(アンコール遺跡の旅)は続きますよね。アンコール・ワットぐらいしか知らなかったので、大変興味深く拝見しております。続編を楽しみにしてま~す♪

Posted by: ほかも | 2007.05.01 10:08 AM

ほかもはん

 レリーフは寺院の回廊とか身の回りの石の壁には彫刻されています。城壁の壁にはありません。

寺院に入ると、周りはレリーフで覆われていますね。

 この寺院の微笑みを見て、直ぐに法隆寺を思い出しました。遥かガンダーラ芸術がシルクロード経由で来たのが法隆寺、南回りの大乗仏教で伝わったのがアンコールではないでしょうか。

 遺跡単位で世界の各国が分担して修復保存に協力しています。しかし、あまり進んでいないように思えました。


 アンコール・ワットは有名ですが、アンコール・トムはあまり有名ではないですね、けど、こちらの方が私は好きでした。

Posted by: jo | 2007.05.01 11:33 AM

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