jo君のヨイトマケ奮戦記(17)
この二日間の30度の気温と湿度100%の状態は遺跡発掘現場では地獄でしたね。毎日、自宅から500ミリリットルのボトルに麦茶&烏龍茶を4個(合計2リットル)を持参するがそれでは足りない状況だ。
現場では氷を入れた麦茶が用意されているが、子供の時から冷たい水とか飲み物は母から禁止されていて、今でもある程度守っている。だから、ビールも常温で飲む変な人間なんです。(ドイツ人もビールは常温で飲むんですよ~~)
3リットル近くお茶を飲んでも、不思議とオシッコが出ないのだ。全部、汗となって全ての汗腺から蒸発してしまうんだろうか?お陰で、身体の表面が掃除され且つ体温が上昇しているので、自宅に帰っても暑くはない。
腎臓が悪い人はこのような生活をしてはいけないそうです。くれぐれも真似をしないようにして下さい。そして、ヘルメットと頭の空間の空気が高熱になるので、必ずタオルを頭には巻くのが常識です。
さてと、炭化物集中部の話です。
大きさが1ミリ程度の微細な炭化物が集中しています。真ん中に線を引き、掘削を行い地層の断面を分析します。
地下にどのように炭化物が堆積しているか、これから微細な炭化物を探し竹串を断面に刺して行きます。
師匠の宮下君の話では凸レンズのような形状になるのが今迄の経験であると言います。今でも、この炭化物集中部の生成メカニズムは解明されていないそうです。
宮下君と小林さんがこれからの炭化物集中部の断面に対する作業について打ち合わせ中です。
断面を虫眼鏡で探さないといけない、そして垂直断面に竹串を刺し、集中度合いを撮影する。
このバックの森には最近カワセミという鳥が巣があるのか?時折声を出し飛んでいるそうです。私も今日は目撃しました。
ピットの地層分析
縦横3メータで深さ3メータ20センチのピットの断面地層の写真を撮影して記録します。
基本的にⅩ層までの地層の断面に線を描き各層が正しく存在している事を確認します。
ところで、旧石器時代から縄文時代まで此処では人々が生活をしていた事が判りました。しかし、1万2千ヘクタールの広大な地域で一部の神田川に近い斜面にしか遺物は出ないのだ。これを、どう推理し仮説をたてるか?
彼は、旧石器時代の神田川が浸食した崖を見つけたいと言う。この遺跡から神田川まで直線で延々と巾ニメータ程度の溝を掘り、地層断面を分析すればこの遺跡と神田川との関係が判る可能性がある。
実はⅩ層という3万5千年前の地層から沢山のイモ石がみつかっている。丸い小さな石で河原に存在する石である。神田川が増水し斜面まで川底の石を運んだのかもしれない。
掘れば堀だけ謎が生まれるのだ。これが、考古学かもしれない。
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