神河内(上高地) 逍遥記(7)
徳沢園(氷壁の宿)から横尾へ 岳人の郷の横尾への旅 約3.9キロ 1時間半
やっと徳沢園に到着しました。既に、朝、河童橋を出立して6.4キロ歩いたのですね。ほぼ二時間少しの散策でした。
ここは、昭和の初期までは牛馬の放牧地でした。新島々から牛馬を連れてあの徳本峠を越え、初夏から秋迄放牧して牛馬を肥やしたのです。その場所は、今、キャンプ地(野営場として整備されています)。昔はここで、私も野営しました。
(氷壁の宿)
ここは、有名な井上靖さんの小説の”氷壁”の舞台になった徳沢園です。ここからは、前穂東壁を望む事ができますね。岳人たちは冬季ここに野営し新村橋を渡り奥又白から前穂東壁をアタックしたのです。
本当の事件は谷川岳で発生した事件でしたが、井上靖さんは小説では舞台をここに設定したのです。NHKではもっと飛躍して、ヒマラヤのK2に場所を設定しましたね。(笑)撮影はニュージランドで挙行されたそうですが、迫力はありました。
徳沢園の玄関の模様です、一度は宿泊してみたいですが、今回は見るだけです。(笑)
綺麗な宿の様子で、コーヒーラウンジでは誰でもコーヒーを飲めます、ストーブを焚いていました。ここは、河童橋に比べ相当に標高も高くなっていますので、寒いです。
さて、一息入れたら横尾を目指しましょう。この神河内では文人と言えば、芥川龍之介も河童橋を舞台に”河童”を書きましたね。この神河内の梓川を覆う霧の小道を歩いていると”河童”のような世界の構想が浮かんだのではないでしょうか?
北杜夫、井上靖、芥川龍之介、深田久弥、彼らもこの神河内に魅せられた人々だったのではないでしょうか?
徳沢園をあとにして、横尾を目指しますが歩いてほどなく新村橋に出会います。時間の無い人はこの橋を対岸に渡り梓川の右岸を南下すれば河童橋に戻れますが、今回は道が壊れていて通行止めでした。
四季折々の眺めも素晴らしいと思いますね。
鳥獣保護区の看板と家内の写真です。とにかく、鳥の鳴き声が煩い程聞こえますし、その種類の豊富さに驚きます。(何の鳥かさっぱり判りませんが・・・笑)
ウグイスとキツツキが穴を穿つ音はわかりますがね。
これ見てください、巨木が大きな磐を抱きかかえて締め上げていますよ!植物の生命力というのは本当に凄まじいと思いますね。
これ、夜見ると怖い風景かも知れませんよ!
そろそろ、横尾もまじかになりました。奥穂高岳も少し見え始めます。道はところどころで壊れていますが、修理していました。落石の危険な箇所が数箇所ありますので、注意して歩く必要があります。
落石の時は必ず最初に小さな石が落下を始めますので、その時に避難しないと危険です。
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- エゾライチョウとクマゲラを見る旅 総括編(2018.07.09)
- 2018年春の渡りの飛島 総括編(2018.07.09)
- 南ゴビ砂漠探鳥紀行(2018年6月15日~20日) 総括(2018.07.06)
- 2017年 春の渡りの飛島記録(2018.05.15)
- 豪州鳥見紀行 ケアンズ・エアーズロック・シドニー チエックリスト(2018.02.21)
Comments
すごいですねぇ~。三日間でどれぐらい歩かれたんでしょう?金比羅宮参りどころの距離ではありませんね(笑)。
とても歩きやすそうな遊歩道ができているようですが、(上り)(下り)と案内にはあるので、傾斜がかなりあるんでしょうか?体力がないと歩けませんね。
奥さまが渡ろうとされている吊り橋は、揺れて怖くなかったですか?(十津川村の谷瀬の吊り橋の記憶があるので、吊り橋を見ると、何でも怖く見えます。涙。)
『氷壁』や『河童』の舞台だとは、全然知りませんでした。ますます(行ってみたいな~★)と思うようになりました。季節は、春か秋が良さそうですね(笑)。
Posted by: ほかも | 2006.06.02 12:36 PM
ほかもはん
あんたは”若い”から大丈夫ダス!初日は大正池から河童橋まで荷物は全部担いで歩きました。4キロ少しでしょうか?梓川を遡上する訳ですから、少し登りですが全然気になりません。
二日目は河童橋と横尾の往復ですから、22キロになります。朝飯を食べてゆっくり出かけても、夕方の4時頃には帰還出来ますよ。
最終日は河童橋から田代池の往復しました、ですからトータル32キロ程度ではないでせうか?
私のお勧めは、4月末頃と連休明け、そして晩秋の11月頃で初雪が降る頃、そして夏休みが終わった頃は如何でせうか?
岩魚の塩焼き!美味しいよ~~~!(笑)
Posted by: jo | 2006.06.02 07:13 PM