jo君のヨイトマケ奮戦記(7)
穴を掘る!初めての経験である、同僚の元銀行員の方と一緒に掘る事となった。トレンチというが日本語では、塹壕であるそうだ。しかし、これは、大変難しい仕事であるとは、最初は判らなかった。
そうですね、四畳半程度の広さを二人で掘る事になりました。予め地上に線が張ってありその線に沿い正確に掘り下げてゆかねばなりません。
剣先スコップで先ず粗堀りを行う。完全に1スコの深さに入れないと後で苦労する。掘った深さが不均一になるからだ。
ところで、プロのトレンチ掘削を見てみよう。背の高さ以上に掘り進むのだ。階段をつけて掘る、これが見事である。
スコップは真っ直ぐ垂直に入れた積もりが、実は曲がるのだ。この按配が判るまで時間がかかる。写真のトレンチは既に7層あたりであり土がとても堅いのです。10層になれば成田層ですので海底時代の堅い土となります。
トレンチの周りの人たちの穴掘り状況です。皆さん上手に掘り下げていますね。
私と、同僚の始めての穴掘りペアは頑張らないといけません。一日、かけて深さ50センチのトレンチが出来ました。顔から、頭から汗が滝のように流れ、ただひたすら穴を掘る作業が続いたのだ。
どないだす?見事なもんでしょう?この壁を垂直に作るのが難しいのです。何回も先輩が来て教えてくれました。実は、遺跡発掘のトレンチは一番大事だそうです。壁の地層の層を写真で撮影しますので、証拠として大事です。
周りの発掘物がいくら立派でも、このトレンチの地層で確実に地層何々でしたと証明しないと学会では認められない。まだまだ、明日もふたりでこのトレンチの掘削が続きます。
しかし、現場の一番偉い人から二人は褒められました。掘削速度と品質ですね!使用した道具は剣先スコップと角スコップ、そして鋤簾です。角スコで壁を垂直にするノウハウを先輩から教えてもらいました。(ヒミツです。鋤簾も使いますがね)
さて、私が前日に作成した土柱の掘り出しです。これは、苦労しました。いたるところに石があるのです。そして、全てが割れている。縄文地層ですが、現在ここが何か判らない。
考えられるのは、先ずは食堂ではないか?縄文時代に煮炊きは石を焼いて鍋に入れますので、何回も同じ石を使用すると割れるのです。石とともに縄文土器の破片が多量にでていますので、可能性はあります。
もう一つの推理は石器工場です。石を割り石器を製作しますので、その可能性もありますが、完成品とか半完成品が出ないと証明は難しい。
しかし、ほぼ一ヶ月が経過しましたが、奥が深い現場での経験が楽しいです。皆さん、やりませんか?
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Comments
タマミミでございます。
ブログの際には名前を変えておりますので
ご了承ください。
結構な規模の発掘のようですね~
奥に測量している姿が・・・・
大学で習ったのを思い出します。
私、測量の成績だけは抜群だったんですよ♪
今日からゴールデンウィークですね?
私は写真三昧の日々です。
Posted by: キミ | 2006.04.29 12:00 PM
すごいですねえ~。きれいに掘れるもんなんですねえ~(^O^)。
(掘削速度と品質)でほめられたっていうお話に、(ブログ記事を書く速度と品質)についても同じやな~って思いましたデス(笑)。
あんまりはりきりすぎて、腰を痛めないように気をつけてくださいね。
Posted by: ほかも | 2006.04.29 10:16 PM
キミさん(玉ちゃん)
そういえば、土木工学というと、シビル・エンジニアですと言うてましたな。(笑)
遺跡の発掘は総合科学+肉体労働の成果ですね?測量は昔と違いレーザを発射して鏡で反射させるんですね?そして瞬時に距離を計算出来る。
私が穴掘りしてると、測量のレーザを遮断?(用は邪魔な位置)で色々と迷惑かけました。
今は三角測量なんてしないんですかね?専門外なので、判りませんが。
blogの写真集は人気があるようですね?
今日も現場でトレンチ掘削で頑張っています。
Posted by: jo | 2006.04.29 10:27 PM
ほかもはん
今週は5日間も頑張りましたよ!やればやるだけ、奥が深い事が判りますね。そりゃ、専門の世界はそうなんでしょうね?
今日は、同じく新人の同僚(穴掘り仲間)と下北沢で宴会をしました。お互い、臭い身体でリュックを背負いまるで、山帰りの風体です。
お店の帰りに、”今日はどちらの山へ行かれました?”と質問されました。(笑)
山は山でも”浜田山”ですと、答えましたがね。(解説:遺跡の場所が浜田山という場所なんどす)
Posted by: jo | 2006.04.29 10:36 PM