jo君のヨイトマケ奮戦記(6)
カラスについてである。
遺跡発掘現場は森と隣接しており、沢山のカラスが棲家としている。今日は、午前11時頃に突然にカラスが鳴き始め、遺跡の周りに空が黒くなる程、仰山のカラスが突然に終結し始めた。何事が起こったか?不思議でした。
一時間後、凄まじい雷と豪雨が襲いましたね。どうやら、カラスはこの事態を予知して仲間を呼び集めたのではないか?という、結論に達しました。実は先週も同じように雨が降る30分前にカラスが騒ぎ始め、仰山のカラスが集まり始めたのです。
カラスの言葉を翻訳するソフトは未だ開発されていないのだろうか?遺跡発掘現場では雨は大敵なのだ、ビニールシートをかけたり、水が穴に入らないように土嚢を積み上げないと大変なことになります。掘って積み上げた土にも(残土)ビニールシートをかけないと、土が流れてしまう。
結局、雷と大雨の時間帯は昼飯の時間帯と、重なり、濡れずにすみました。けど、折角に写真撮影の為に整地した遺跡現場は水溜りが出来て、午前の仕事は無駄になりました。
(石器工房か?)
私が担当した縄文遺跡のある一角は石器が出るは出るは・・・・、大変です。少し掘ると直ぐに石器がでるのです。割れた石とか製造途中の石器がでるのです。
左の写真は今日、私が発掘した石器です。少し、石器の角度を変えて撮影しました。鋭角に石を割っていますね。同じ石を動かして撮影しました。
こんな石が12畳程度の空間に密集して出てきます。これは、工房だったんではないでしょうかね?
このように、沢山でてくると、掘削作業は大変なんです。土柱を立てないといけませんので、スコップと移植ゴテで細かな作業が必要なのだ。
石が出た標高を守り、回りを掘削して土柱を作るのですね。これは、慣れないと土柱が崩壊するのだ。
さて、旧石器時代の遺跡からは、”炭化集積物”がでたそうだ。直径4メータ程度のサークルでその中に炭化したものがぶつぶつで出てきたのだ。院生の若者が綺麗に鏡のようにジョレンで削り、箒で掃き清めた。
私が、それは囲炉裏の跡ではないのですか?と、尋ねると、土が焼けていなので、違うとの答えでしたね。最新の考古学会でも理由が判らんそうです。炭素14法で年代を確定するそうですが、これからこの層を掘削する筈です。
毎日が知らない事に遭遇します、そして周りの人に質問してそして、議論があります。ホンマ面白い現場ですから、疲れが何処かに吹っ飛びますね。
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Comments
Joさん
jo君のヨイトマケシリーズ、楽しく読ませてもらってますd(^-^) 心臓が飛びだしそうやねん、思わず両手で受けとめそうになってしまった!そう言いながら、発掘を進める姿を想像しちゃいました。
4月5日が初日でした?早いですね3週間も経過・・・早くもベテランの境地へ、でしょうかσ(^◇^;)。。。古代史のJo、縄文時代に飛ぶ!ですね(^-^)v
昨夜は「縄文跡 若竹食らいつ 丘ジューの夜 」でしたな!あの作業着では、Joさんだと気がつきませんでした_| ̄|○
Posted by: 哲 | 2006.04.27 04:20 PM
いやいや、作業着で失礼しました。
以外に似合うような気がするんですがね?(笑)しかし、テッチャンもよく”残土”という専門用語を知っていましたな?感心しました。
昨夜の”金田”の食事は美味しいものでした、特に竹の子はね。毎日、肉体労働をしてるので、夜のビールと食事は美味しいダス。
Posted by: jo | 2006.04.27 04:38 PM