jo君のヨイトマケ奮戦記(1)
37年間の会社人としての生活にピリオドを打ち、遂に念願の一度は経験してみたかった、古代遺跡の発掘作業現場に参加出来る事となった。
考古学について今迄は知識として本やセミナーとか所謂、机上の論理で私の頭の中に古代世界は存在していた。一方、現場主義という言葉が存在するように、実はこれらの知識は発掘という現場から長い年月をかけて先人が発掘してきた成果の上に成り立っているのである。
今迄企業人として全力で仕事に邁進してきたが、何時かは、発掘現場に一作業員として立ってみたいという夢があった。その夢が叶えられたのである。そこで、発掘現場の作業員としては新人であり、幾多の厳しい現実に直面する事実の記録を残してみたいと思います。
(準備段階)
先ず服装の準備である。足元は長靴とか、地下足袋とかスニーカとか必要ですね。雨の日には地面がぬかるんでいるので、長靴が最適であり、快晴の時は地下足袋が最適かもしれない。私は、軽登山靴で参加する事にした。
雨合羽も必要です、多少の雨でも発掘は進行するので、上下の雨合羽は必要ですので、購入した。作業着も必要ですね、これも大工センターで購入する。軍手は一ダースくらいは持ちましょう、安いものですから一度に購入する。
(初日の記録)
前日に弁当のおかずを作り、夜のうちにご飯は別に、おかずは弁当に詰め冷蔵庫にしまう。お茶もペットボトル2本から3本程度は製造しておく。私はほうじ茶を作る。夏は麦茶に塩を入れたのがいいだろう。
朝5時半に起床、新聞を読み弁当にご飯を詰めリュックに全ての衣服、ペットボトル等々とおやつのチョコレートとか菓子を入れ6時40分に自宅を出る。現場には8時頃には到着しておく。現場は8月末からは大型のマンション群が建設が始まるので、緊急発掘である。
8時には建設現場の人々のラジオ体操が始まる。現場は何時も早いのだ。我々の発掘現場は9時から開始されるので、ラジオ体操は8時50分頃から始まる。着替えをしてヘルメットを被り雨合羽を着て待機する。今日は生憎の小雨である。
ネコ(一輪車)の上にスコップ二種類とじょれんと移植コテ、竹串の束、等々を載せて現場に向う。そこで、皆様は道具の名前をご存知無いだろうから、参考Webで確認下さい。
私の指導員の方は”喫茶店の髭マスター”と呼びましょう。物静かで男前の初老の方です。エプロンをしてなかなか発掘現場がでは絵になる親父さんです。
(現場解説)
現場の説明ですが、何れは正式に発掘成果が公表されるまでは機密なので、ここでは述べる事が出来ません。しかし、都内某所であり、地層は10層まで確認され最下層が3万5千年前の地層で、7層が2万5千年前の地層です。
旧石器時代から縄文時代、弥生時代、等々の遺物が既に試掘において確認された大きな遺跡であります。そこで、皆さんも疑問が有ると思いますが、何故時代が確定できたのか?ですよね。
発掘作業をしている、若い考古学専攻の大学院の生徒さんに訊くと答えはこうでした。
地層は関東ローム層であり、火山灰で地層は構成されている。科学的に土を二種類の分析手法で確定できましたとの事です。難しい分析手法を述べておられましたが、私には未だ判りません。どうやら、噴火した時に噴石のある成分が磁気を帯びたり、C14分析に似た類の半減期の分析で確定できるそうです。
今度は、私も勉強して基礎知識を身につけたいものですね。そうそう、この学生さんとは休憩時間に色々と質問すると面白い話が聴けるのです。例えば、江戸時代の武家屋敷のトイレの発掘で、多量の水銀を検出したそうです。
原因は多分、女性の白粉で女性は水銀に汚染されていたのではないか?、と言うてましたね。そういえば、以前に私もblog記事にしましたが、伊勢参りのお土産は伊勢の白粉でしたね。
生憎、この初日は雨が激しくなり午前中で作業は中止になりました。弁当は自宅に持ち帰り食べました。まずまずの、滑り出しではないでしょうか?しかし、二日目からは大変になるんです、それは次回のお楽しみに。
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