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近代登山と山信仰

昨日、NHKの番組で観たい番組があり、仕事も切り上げて待っていた。ところが、突然に横浜は震度4の地震が襲った。番組は地球の生命の番組で、何故海の生物が陸上に進出したのか?という、私も是非知りたいテーマでした、期待を込めて待っていた。

突然に、番組は切り替わり地震のニュースとなった。仕方ないですね、公共放送ですから、地震の方が超古代の魚が陸上に進出する話より大事なんでしょうね。ニュースのあとは、突然に、日本アルプスは剣岳の剣沢の幻の滝の番組に切り替った。

日本のアルピニストの間でも未だ200人程度しか、現場を見た人は存在しないという秘境の滝の話である。2週間はかけないと、現場には到達出来ない秘境であり、絶壁をハーケンを打ち込みながら岩壁をトラバースしなければ辿りつけない世界である。

山岳写真家のA氏は感激で一杯である。確か剣沢D滝だったと記憶する。その時のA氏の感動と画像が凄まじい迫力であった。何故このような場面に感動するんだろうか?

(近代登山は英国)

上高地にはウエストン碑があります。彼は英国の宣教師でこよなく日本の山々を愛し、著書で世界に”日本アルプス”の名前を広めました。毎年、この碑の前でウエストン祭が日本山岳会の主催で開催されます。彼は、日本のアルピニストの父とも呼ばれていますね。

さて、日本は8割を山で覆われた国なのですね、そして、古代より山を尊ぶ信仰が有りました。葛城山に住む役小角(えんのおつ”ぬ)さんに始まり、密教伝来に伴い山岳信仰に発展しました。だから、別にヨーロッパ人に教えを頂く義理はなかったんですね。

しかし、空気は日頃ありがたく感じないのと同じで、日本の素晴らしい自然環境を皮肉に外人に教えてもらった事になりました。

(英国、フランス、ドイツ)

私の感想では、英国は車で行けども丘ばかり、フランスも今回のドイツ紀行も平坦な場所ばかりなんです。山が無い!本当に山が存在しないのだ。考えてみれば、昔は海底だったんですね。それが、隆起しただけだ。

英国山岳会の発祥が世界初の近代登山の起こりであると理解している。カラビナ、ハーケン、ボルト、ハンマー、ザイル、ピッケル、テント、火器、アイゼン、等々の近代登山工具を発明し、果敢に未踏峰を”征服”する挑戦に挑んだ。彼等の風土としては、山は存在しない訳ですから、山には神が住むという思想は無い。

だから、平気でヒマラヤの山にも人の名前である、エベレストという名前をつけてしまった。チベットではチョモランマ(世界の母神という意味)と崇める山である。

別に欧州の近代登山を否定する積りはないし、日本人に素晴らしい環境をもっているのを、もっと大事に思いなさいと教えて頂いた事は感謝である。

(私達は日本の空気を忘れかけてないか?)

空気は目に見えない、良さが判らない。最近、ドイツを旅していても、何かこの数十年で日本の目に見えない大事なものを見捨てていないか?という、漠然とした思いが有ります。

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Comments

「剣岳の剣沢の幻の滝」
 みたかったなぁ。そういう秘境がまだあるんですか。驚きです。

「カラビナ、ハーケン、ボルト、ハンマー、ザイル、ピッケル、テント、火器、アイゼン」


 ハーケン、ボルト、アイゼンなどに山肌岩肌を破壊する近代思想が現れておりますね。
 日本なら、すぐに行者さんが出てきますのに。
 「人間は偉大なり」と、世界に爪を立てることで証明するのが近現代人でしょうか。

 と、しかし、よき製鉄には、山一杯の薪を必要とし、また鉱山は垂れ流しの鉱毒と、無法なことでした。

 と、さらに考えていくと、罰当たりな人間だから、仏やキリストやアッラーが必要だったのでしょうか。

 暗澹とします。
 今使っているパソコンも、発電という大がかりな装置で得ているもの。水力は地図を変え、火力は石炭石油を失い、原子力は暴走し、風力は……ドンキホーテ(笑)。

 このままいくのでしょうね、と、諦念。

Posted by: mu | 2005.10.17 09:25 PM

Muさん

どうも、先祖がクロマニヨン人という凶暴な先祖を持っているので、しょうがない。けど、知恵があるですよね。

どうすれば、持続社会を作れるか?再生エネルギーを開発するか?どうすれば、共存出来るか?どうすれば、地球の怒りを鎮める事が出来るか?知恵をだしましょう。

パソコンもむかしに比較して格段に省電力になりましたよね。これも知恵です。

ま、あまり悲観的にならずに貧乏耐久生活に耐えましょう。

Posted by: jo | 2005.10.17 10:09 PM

ドン・キホーテですか

 Muさんのコメントにドンキホーテと出てきたので目が覚めました。
そういえばこのところロシナンテに乗ってないので、アイツどないしてるんやろ、とね。

 近代登山と山信仰、という記事にはコメントのしようもありませんが、昨日でしたかNHKの教育テレビに京セラの稲盛和夫さんが出ていました。
鹿児島生まれの彼が鹿児島大学へ行って、京都の会社に就職してセラミックのいいのを作って、さてこれからという時に、どこかの大会社から来た新任の部長さんに、鹿児島大学じゃ無理だから後は別のやつに任せたい、と言われて会社を辞めるのですね、27歳のときに。

 このオジさんが50歳代のとき(京都賞)を作り、65歳で得度します。
21世紀どうすればいいのでしょう?というインタビュアーに答えて、二つありますと答えました。
一つは利他ということ。
一つは人間だけが生き物じゃないということ。

 こんな先輩に比べて当方の人生とは何だったのか?
かなり悩みましたね。

利他ということ。
生きとし生けるもの。
・・・・・。
なら、俺だってやれることが残っているじゃないか。
そう思い至って、少しだけ明日への希望を見出した次第です。

Posted by: ふうてん | 2005.10.18 01:25 AM

ふうてんさん

稲盛経営学については、山田先生の塾でも数年前に研究しました。山田先生の持論である、企業は社長の経営理念で決るという考え方で色々と調べさせてもらいました。

立派な経営者として私も感服しております。利他、他利どちらでも同じ意味だと思いますが、一流の経済人であれば、やはり自分が正当に儲ける事と公共利益を目指す会社が持続性のある会社になるんでしょうね。

福沢諭吉、松下幸之助という経営者がいましたね、彼らの共通の考えは、私は、”自利他利円満”という、親鸞の教えではないでしょうか。

英語にも、”win win relatins"という言葉がありますね。世界共通の普遍の考えではないでしょうかね。

Posted by: jo | 2005.10.18 10:40 AM

 自分は山登りをしないのですが、姉の旦那が山登りをする人でした。京都の人で、前にも言いましたが、ヒマラヤの山に登ったり、南極で越冬したりしていました。学生時代、冬の余市岳に連れていってもらいました。

 頂上を目前に、これから下山する!と言って途中で引き返したことを思い出します。下山を始めてしばらくして、頂上が見えなくなりその日はそのままでした。冬山は怖いですね。

Posted by: | 2005.10.19 09:03 PM

テっちゃん

冬の余市岳ですか?それ、本格的ではないですか?

山で登山を中断するという決断が一番に難しいんでしょうね。多分、素人のテッチャンを連れていたから、一番弱い人を基準に安全を考えるのがプロの登山家ですよね。

山での恐ろしい話は私でも山ほど有ります。(シャレと違うよ)
ま、無事でよかったね。

Posted by: jo | 2005.10.19 10:52 PM

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