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赤城山 お蕎麦

先週と今週の二回、前橋の群馬大學に赴いた。田村教授の企業論の非常勤の講師の仕事です。

(企業価値)

今回の二回の講義は”企業価値”について講義をした。一般教養の単位なので、工学部、医学部、社会情報学部、
教育学部、等々の生徒さんが参加する。私は、学者じゃないので学問的な話は出来ないが企業実務の現場にいるので、具体的な話をすることで参考になればと思い行った。

昨年10月1日に新しい会社をスタートさせたが、その時の具体事例が参考になると思いあくまで具体的な事に徹した。しかし、難しい題を選んだと悔やんだ。そもそも、企業とは人間生命が或る”旗”の下に集まった集合生命体である。その価値を論ずるには池の中で生存してるか、大海で棲んでいるのか、地中で生活してるか・・・そこから話をしないといけない。

明治維新より列強の仲間に入る為に資源も土地もない国が僅かな資本を集中させて、効率良く官僚制度を利用して成長して来た。第二次大戦後は米国の庇護のもと経済を拡大してきた。団塊の世代の活躍が大きい。
しかし、空白の10年を経過し環境は激変した。インターネットの普及と国際会計基準の黒船である。これは、”新資本主義”の始まりである。

私は歴史が好きだ、今明治100年日本の資本主義は180度転換を余儀なくされている。どう変化したか?

・連結決算で企業は評価される
・間接金融から直接金融に移行せざるを得ない
・株の持ち合いの解消
・CASH FLOW重視の経営
・資本の国際化
・情報の国際化と瞬時アクセス可、独占できない
・EUに始まる経済圏のブロック化
・中国の台頭
・環境対策の重要性
・持たない経営の効率性
・人材の流動化

等々、数えればきりがない。これは、環境の激変である。その中で、日本独特のオンリーワンを創り上げる必要がある。知恵の或る民族であるので、悲観はしないが成功体験は役にたたない。厳しい環境にいる。若者にもこの危機意識を共有して欲しいので、教壇に立った。

(赤城山麓 蕎麦)

田村学部長の運転で赤城山麓まで連れてもらい、美味しい手打ち蕎麦を御馳走になった。目の前は赤城山である。榛名山も近く前橋は盆地であり、京都以上に夏は灼熱のフライパンとなる。

先生に利根川は近くですか?と質問する。大学のキャンパスは元々、利根川の堤防の上にありましたとの事。
私の頭の中は、あの雄略天皇(ワカタケル大王)の名前が刻まれた鉄剣が出土した稲荷山古墳の事で一杯でした。確かそれほど離れていない場所ではないかと推測する。

弥生時代後期、海部族は利根川を遡上し埼玉、群馬のこのあたり利根川上流を開拓した筈である。そして、稲作を営み大きな集落を築き力を蓄え、5世紀の倭の五王の河内王朝の時代にはここの豪族の力は親衛隊を勤める事が出来る程強力な力があったんだと、思う。鉄剣の金象嵌の文字はそれを語っている。

もう、この田村学部長さんに頼まれ群馬大學の非常勤講師は5年になる。毎回、異なる講義をする事にしている。

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Comments

JOさん
 1.JO先生の講義はよい内容と想像します。学生は、幸せです。やはり、講義は世界に唯一の時間を提供すべきです。その意味で、私はいつも慚愧の念深いです。
 2.赤城の蕎麦は興味があります。蕎麦所は大抵、土地が豊かでないと聞きますが、上州はどうなんでしょう。

Posted by: Mu | 2004.07.02 04:45 AM

赤城山は火山ですか?と今回、田村先生に質問しました。
多分そうでしょう、との事です。従い、蒟蒻芋とか蕎麦は適していると想像できますね。
大きな庭を持つ旧家の家がお蕎麦屋さんになっていました。
美味しい、ざる蕎麦とマイタケの天婦羅をいただきました。

Posted by: jo | 2004.07.02 06:57 AM

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