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日本の地名

”日本の地名”  谷川健一  岩波新書 ISBN4-00-430495-4 1997年4月 初版

(帯)

地名に秘められた名もなき人びとの物語。

地名は、それに接する物に顕微鏡をのぞいてはじめてわかるようなミクロの世界を提示する。
(・・・・・・)地名はこのように”いと小さきもの”であるが、一方それは大きな世界とつながっている。
ここに地名の逆説があり、それこそが地名の最大の魅力でもある。

(目次)

第一章 地名の旅・・・・黒潮のながれに沿って

第二章 地名と風土・・中央構造線に沿って

第三章 地名を推理する・・・白鳥伝説の足跡を訪ねて

 ・こふの原
 ・物言わぬ皇子
 ・足を痛めた英雄
 ・金屋子神のゆくえ
 ・鳥取という地名
 ・北の白鳥伝説

第四章 固有地名と外来地名・・・・”波照間”論争をめぐって

結語

民俗学が御専門の先生ですね。古くから残る地名を頼りに歴史の旅に出る。今は市町村合併とか明治の時に県の名前ももうすこし歴史を踏まえた、ネーミングがされていれば・・・と思います。静岡県?駿府県の方がいいと思うし、福島県もなんやろね?概ね、明治政府に反抗した地方は今だに県の名前も県庁所在地も徳川時代のものから変更された。

本から外れてしまいましたね、第三章だけ詳細な目次を掲載しましたが、私もヤマトタケルには興味があり、応神天皇から始まる河内王朝と卵から生まれた伝説を持つ、同じく物部氏の関係について面白く読ませていただいた。

物部氏と出雲の鳥取(とりかいべ、飼鳥部)とその一族の東日本での活躍の史跡、そして東北地方一帯に広がる白鳥伝説の跡。

著者が述べておられますが、小さな地名を顕微鏡で覗けば雄大な歴史ガ見えてきますね。

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Comments

JOさん
 実はな、素麺食べて、大吟醸をシェリーグラスに一杯、床について、某書をよみだしたんだ、今日の昼。
 そしたら「谷川健一」のオンパレード。ページくるたびに「谷川によれば、銅鐸は・・・」、「谷川によれば、私市のうんたらかんたら、磐船神社はかんちゃら、こうちゃら」、谷川によれば「ヤマトタケルは・・・」
 で、そのまま長い午睡に入った次第。

 起きてみると、JOさんまで「谷川健一」やからねぇ。
 あのひとの、図書館で全部読むと、死にそうになるやろね、大全集。

 その新書程度なら買えるし、よめます。
 よい情報ありがとう。

Posted by: Mu | 2004.06.13 07:07 PM

偶然やね!
この親爺は奥が深いと思う。”神は細部に宿りたもう”一筋の人ですね。私も思うに地名は大事やね、特に権力と関係が深いし、そこの住民の氏神様との関係が深い。素人が地名で憶測すると危険やけど、この先生はちゃんと地名の生い立ちを批判したのちに、ロマンを語る。
今日は以外な結末でしたな。
Muはんと私は、テレパシーが繋がっておるかもしれんな。

Posted by: jo | 2004.06.13 07:18 PM

JOさん
 本格的に、谷川さんを予習・復習する必要があると、この年末に思っております。

Posted by: Mu | 2004.12.26 11:56 AM

Muさん

民俗学者は面白いですね。なんせ、空気みたいなもんのルーツを探る人達ですからね。

自分がその時代の空気を感じる事が出来るか? 感じないと、民俗学が判らんやろな~~。

私達が失った感覚、センサー、優しさ、人への思い、恐怖、恐れ、自然に対する畏敬の念、人格が問題やね~~。

私も、この親爺が面白くなりました。

Posted by: jo | 2004.12.27 09:30 AM

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