妖怪旅日記
”妖怪旅日記” ホラージャパネスク叢書 多田克彦、村上健司、京極夏彦 ISBN4-8104-2728-5
発行:同朋舎 発売:角川書店 1300円
(帯)京極夏彦”今昔続百鬼”の多々良勝五郎と沼上蓮次のモデル(?) 妖怪最悪コンビが繰り広げる妖怪珍道中
妖怪最悪トリオ 水木しげる、荒俣宏、京極夏彦と 妖怪最悪コンビ 多田克己、村上健司の妖怪紀行
目次:
1章 妖怪三馬鹿、京の牛祭りを見学する 村上健司
2章 牛祭の三馬鹿 京極夏彦
3章 水木しげる御大,魔王の木槌に誘われる 多田克己
4章 世界妖怪会議、熊野で開かれる 村上健司
5章 京極夏彦氏と魔界京都を行く 多田克己
6章 妖怪愛好会隠れ里、東北合宿を行う 村上健司
7章 水木しげる御大、清明神社へ詣でる 多田克己
8章 妖怪最悪コンビ、隠岐へ渡る 村上健司
9章 妖怪最悪コンビ、四国・九州を巡る 多田克己
10章 妖怪最悪コンビは、本当に最悪なのか? 京極夏彦
とにかく解説不要、面白い。
未読の先輩がおられましたので、コメント追加いたします。
・京都太秦”広隆寺”牛祭りについて・・・・・
京都には三大奇祭がある。上記と鞍馬の火祭と京都市北区の今宮神社のやすらい祭りである。
さて、主役は牛であるがその上に仮面を被った摩多羅神、その周りを四天王が歩く。二時間程度の短いお祭りであるが夜に行われる。
奇妙な紙の仮面を被る摩多羅神とは何ぞや?これが、テ-マですね。結論は”古代ア-リアの神。ペルシャのゾロアスタ‐教では太陽神、または契約と正義の神として信仰された。牧牛の守護者であり、かつ聖牛を屠って、信者に聖体拝領して魂を救済するという。救世主マイトレ‐ヤ(弥勒菩薩)の前身。摩多羅=ミトラ 弥勒の前身ミトラは牛を殺す神であった。弥勒信仰を日本に定着させた聖徳太子の死後、仏教により鳥獣の殺生は禁止となった。そこで、弥勒菩薩を本尊とする広隆寺では、牛を殺して人々を救済する祭りの形態を牛祭りの形に変更した。私の一番好きな国宝第一号”広隆寺 弥勒菩薩”に関わるお話しでしたね。
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Comments
JOさん
牛祭りと、魔界京都と、隠岐の記事は是非読まないとだめと思った。
意外なんだが(自分で言ってる)、私は妖怪はあまりおもしろない。京極さんも、だから、妖怪談義はまあ、流し読み(天ぷらの衣食べて、海老をすてるようなもんだね)
妖怪談義が、ずっと、マンガチックでしょう。私、やることなすこと漫画なのに、妖怪漫画とか、世間のおもしろいたのしいことは、どうも、すっきり消化できないのです。
ともかく、この本、良さそうですね。
Posted by: Mu | 2004.05.15 09:34 AM
先輩 了解しました。是非、京都関係と隠岐関係読んで下さい。私も広隆寺の牛祭りは知りませんでした。隠岐関係は河童の話と妖怪の話なので、先生には如何かな?と思います。少し、本文を追加してコメントを今から追加します。早朝、飛行機が調子悪く、大破したので遂に、明日飛ばす飛行機が有りません。電動飛行機にサ-ボを搭載して,とりあえず、明日は電動複葉機を飛ばします。それと、今から通販に電話して2機注文します。
Posted by: jo | 2004.05.15 10:01 AM
JOさん
そろそろ帰還前に、一筆。
広隆寺は、中学校の区域で友達が周辺にたくさんおりました。弥勒菩薩は小学校からみてましたで。
牛祭りは中学校の時がはじめてでした。
ぼんやり記憶に残っています。
シュメールだとおもいます(この件、はるか後日に)
あと、嵯峨釈迦堂(清涼寺)の大タイマツは、小学校のすぐそばなので、毎年みていた。縁日みたいになって、へんなおもちゃを毎年買っていた。レントゲンみたいに透けて見えるというガラスには騙された(大笑)。
大抵、香具師のせりふ「今夜の急行で東京に、いますぐいくから、いそいでくれ」で、桜の女の子が「買う!」それをみていた私が、「おっちゃん、ぼくも」
高かった。今の感覚だと、1000円くらいした。後日分解したら、2枚のガラス板に鳥の羽がはさまっただけのしろもの。
わたしはだまされやすいのです。あははは。
Posted by: MuBlog | 2004.05.15 05:36 PM
そうか!先生の自宅は広沢の池で太秦近し!地元の人でんがな!これは失礼おば致しました。それでは牛祭り、子供の頃から馴染みだったんですね。広隆寺(蜂岡寺?やったけ、京都で暇があれば弥勒菩薩はんに会いに行きますよ)。しかし、屋台ではよく騙されたもんですね。常識では有り得ない話でも、夜祭の空間は異界が支配してるんやろかね。
Posted by: jo | 2004.05.15 06:38 PM